近年は温度計の利用頻度が大きく増加しています。公共機関や商業施設など、人が密集する地域では必ずといってよいほど温度計センサーが働いているものです。人の肌に直接接触することなく、体温を計測できる温度計センサーは非常に優秀なアイテムと言えます。ただし、使用する際には気を付けなければいけないポイントがあるのです。

非接触型の温度計のセンサーは、赤外線を使用しています。赤外線は熱に反応する性質があり、この性能を利用したものがサーモグラフィーです。熱が高いところに赤外線が集中するという特徴を活用して、視覚的にその場所の温度がわかるように工夫されています。非接触式のサーモグラフィーで計測できるのは、あくまで物質の表面温度です。

そのため、外から来たばかりで冷えたままの肌や、反対に太陽光であたためられた状態の場合は、正しい温度を計測することが難しくなります。赤外線センサーによって一度に大勢の人数の体温を計測できるのは大きなメリットですが、あくまで表面的な温度であることは踏まえておくべきです。正しく体温をはかるのであれば、通常の温度計センサーが必要となります。通常の製品であれば、物質の熱の差分によって温度表示が正しく表示されるので、確実に温度を計測することが出来るのです。

非接触式と接触式には、それぞれ特徴や最適な使用場面があります。このことを把握して使用すれば、体温の測定を容易にすることが可能となるでしょう。