HACCPは衛生管理の見える化や全数検査、その記録の保持など多くの書類を必要とします。あとからでも見直せることが重要で、監査などのときにもすぐに見せられる状態を維持しなければいけません。毎日増える書類の管理は、業務に与える影響が大きく、問題となることが多い作業です。だからこそペーパレスを目標として、効率化を図ることをおすすめします。

HACCPを導入するにあたって、電子的に記録できるシステム構築も一緒に考えながらすすめましょう。特に全数検査の部分は、運用次第ではかなりの人員を必要とされるおそれがあります。記録を取る人、集計する人、書類にまとめる人など細分化すればいくらでも担当者が増えてしまいます。それでは人件費が掛かってコストが増えて非効率です。

HACCPは決まった検査を行うだけなので、比較的自動化がしやすい制度です。監視から書類作成までを一括で行うことができるシステムであれば、担当者は1人で済ませることが可能です。一局集中で管理することも可能で、各レーンや施設ごとに担当者がいなくても、どこかで集中管理すれば問題ありません。このように自動化によってペーパレスにできれば、業務を増やすことなくHACCPを導入することが可能です。

途中から切り替えると、負担が大きくなるので導入前に検討することが重要です。一度必要な書類の量と、ペーパレスでそれがなくなることでのインパクトを計算してみると重要性がわかるはずです。